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健康管理システムとは?メリットや費用、比較する際のポイントも解説

公開日: 2025.1.28
更新日: 2026.2.19
健康管理システムとは?メリットや費用、比較する際のポイントも解説

従業員の健康を維持・増進することは、企業にとって大切なタスクのひとつです。そのため、定期健康診断やストレスチェックなど、さまざまな取り組みが企業に義務付けられています。しかし取り組みが増えるほどに、書類の整理やデータ管理など、人事労務担当者の業務負担も大きくなってしまいます。こうした課題の解決に期待できるのが『健康管理システム』です。今回はその仕組みや費用、導入する際の比較ポイントなどを解説します。

健康管理システムとはどのようなものか?

健康管理システムとは、従業員の健康に関するデータを主にオンライン上で一元的に管理することができるITシステムのことを指します。

これまで、紙の書類やExcelなどのデータソフトで管理してきた膨大なデータをオンライン上や自社サーバ上で管理できるため、人事労務担当者の大幅な負担軽減・業務効率化をはじめ、さまざまなデータの活用も期待されており、健康管理システムを導入する企業は増加傾向にあります。

さらにその多くは、データ管理だけにとどまりません。健康診断の予約やリマインド、ストレスチェックの通知など、従業員の健康管理にまつわる事務作業もシステム上で対応可能です。2015年からは50名以上の事業場で年1回のストレスチェックが義務化されるなど、行政も従業員の健康増進を基本とする健康経営を推奨しているため、今後も高い需要が続くと予想されます。

参考:ストレスチェック制度に関する法令 |厚生労働省

健康管理システムにはどんな機能がある?

健康管理システムの主な機能は、概ね以下のような種類に大別されます。

健康診断の予約・結果の管理

健康診断の予約において、システム上での直接管理が可能です。WEB上で従業員自らが予約できるので、人事労務担当者が日程調整をする手間を省くことができ、業務負担軽減につながります。未受診や再検査に関しての情報も一括で管理され、受診や検査を推奨するメールを自動で配信することもできます。また、経年で蓄積されたデータから健診結果の変化を分析し、健康リスクの高い対象者を自動的にピックアップしてくれるなど、従業員の健康データをより有効的に活用し、さらに効果的な施策が計画しやすくなります。

ストレスチェック

在宅ワークの増加なども影響し、人事労務担当者が従業員のストレスを把握することはこれまでよりも難しくなっていますが、多くの健康管理システムではストレスチェックの実施も容易に行うことができます。厚生労働省が定めている「ストレスチェック制度」では、50人以上の従業員を雇用している事業場を対象として、必ず年に1回のストレスチェックを行い報告することが義務化されていますが、伸び悩んでいるのが実状です。健康管理システムを通して行えるストレスチェック機能の重要性はより一層高まっています。

健康管理システムによって、健康診断の結果などと併せて、社員がどのくらいのストレスを感じているか、何をストレスと捉えているかといった状況を把握しやすくなります。

労働基準監督署向け書類作成機能

従業員の健康診断終了後は労働基準監督署への報告が必要ですが、ほとんどの健康管理システムには、入力した健康データをもとに提出用の書類・報告書を自動出力してくれる機能があり、異常のあった所見者の数などを手早く集計・算出することが可能です。また、書類作成の手間を削減できるだけではなく、入力・転記ミスの削減にもつながります。システム上でインプットされた面談記録をそのまま産業医の意見書に反映できる機能などが搭載されたシステムもあります。

産業医との連携機能

健康管理システムの代表的な機能として、健康診断やストレスチェックの結果をもとに産業医への面談が必要な従業員をデータ上で自動的にピックアップするというものもあり、多くの健康管理システムに搭載されています。産業医との面談予約もオンライン上で従業員自らが行うことができ、健康異常の早期発見に役立ちます。さらに面談結果の記録はデータとして蓄積されるので、人事労務担当者が社員の健康面での変化をスピーディに把握することが可能です。

参考ページ:ストレスチェック制度に関する法令 |厚生労働省

健康管理システムを導入した場合のメリット

従業員の健康管理にまつわる業務は、企業にとって必要不可欠でありつつも膨大なデータを扱う必要があるため、担当部署や担当者の大きな負担になりかねません。健康管理システムは、そうした負担の軽減が大きなメリットとして注目されていますが、他にはどんなメリットがあるのでしょうか。

作業負担の軽減・コスト削減

先述の通り、健康管理システムを活用する最大のメリットは、データ管理に関する事務作業の負担軽減にあります。たとえば、健康診断結果のデータ入力や、書類やファイルの整理、労働基準監督署へ提出する報告書などの書類作成とそれに伴う人件費などのコストが最小限に抑えられ、事務費の軽減にもつながります。

フォローアップ体制の充実化

個別従業員の健康状態がデータ上で管理・蓄積されて可視化しやすくなるので、抜け漏れなく把握できるようになります。異常があった従業員へ医療機関への受診や産業医への面談の必要性がデータを用いて判断できることに加え、受診や面談、再検査の推奨をスムーズに行うことができます。

健康経営優良法人認定の取得が可能

健康管理システムの導入によって労働環境が改善できると、健康経営優良法人の認定を受けられる可能性が高まります。健康経営優良法人は、特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業を顕彰する制度で、認定には従業員の健診受診率100%などの一定基準を満たす必要があります。

法令改正にも柔軟な対応が行える

近年では労働安全衛生法や働き方改革に関連する法令など、働き方の多様化にともなう法令が定められ、法令改正も進んでいます。企業は法令改正に柔軟な対応が求められますが、健康管理システムが法令改正にもスピーディに対応してくれるので、適切な労働環境の整備がスムーズに行うことができます。

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参考:労働安全衛生法の改正について|厚生労働省

参考:健康経営優良法人認定制度|経済産業省

健康管理システムの導入にかかる費用はどのくらい?

健康管理システムを導入するにあたっては、当然ながら費用がかかります。健康管理システムはベンダーが用意したクラウド上でデータを管理する「クラウド型」と、自社に構築したサーバーでデータを管理する「オンプレミス型」に大きく大別され、このようなタイプによっても費用感が異なることに加え、機能の搭載数によっても料金が左右されます。事前に実際の費用感を抑えておけば、社内の承認も得やすくなるでしょう。

クラウド型

健康データの管理運用をクラウド上で実施する健康管理システムです。サーバー管理やメンテナンスはサービス運営側で実施するほか、導入までの期間も比較的短く、初期導入費用を低く抑えられる傾向にありますが、利用する人数や搭載する機能によっても料金が大きく変動します。

想定される費目は、システムのセットアップや従来のデータを移行する初期導入費用、月額費用、オプション費用などが考えられます。初期費用は「一律固定料金」と「従業員数に応じた変動料金」の2パターンに分類され、固定料金の場合は50万円程度、従業員に応じた変動料金の場合、ひとりあたり1,000円程度が一般的です。月額費用は従業員人数x単価で設定され、単価は50円~500円が標準といえるでしょう。さらに初期搭載以外の機能を依頼する場合にはオプション費用もかかります。

オンプレミス型

専用ソフトを自社サーバーにインストールし、社内ネットワークを介して運用していくタイプです。初期導入の費用が100万円か~300万円程度とクラウド型よりも高く、導入までにかかる期間も長くなります。また、セキュリティ対策や各種メンテナンスなどの自社運用が必要なので、環境設備の構築にもまとまった費用がかかりますが、カスタマイズ性が高いので、自社に合った構築をできるのがメリットです。

健康管理システムを比較する際のポイント・選び方

健康管理システム導入に当たって、自社に費用感や機能面などで合致するシステムを選ぶ必要があります。しかし、ひと口に健康管理システムといっても、機能や費用はそれぞれ異なりますし、操作性なども異なるため、その中から自社にとって最適なシステムを慎重に選ぶ必要があります。参考として、健康管理システムを選ぶ際のポイントについて説明します。

目的に合わせて必要な機能は揃っているか

利用目的を明確にし、それを実現するための機能が搭載されているかがシステム選びでは重要です。さらにシステムの使いやすさは業務効率化に直結するので、目的達成に向けたUIの設計やデータ管理のしやすさが備わっているか、関係者での情報共有がスムーズにいきそうかなどに注目してみるとよいでしょう。

コストは的確か

先述のように、健康管理システムはクラウド型かオンプレミス型かで導入費用が大きく異なる点は注意が必要です。さらに、機能・オプション数・買い切りタイプ・サブスクタイプといったプランによってもコストは変わってきます。たとえば買い切りタイプは一度ソフトを購入すれば追加費用が発生しませんが、サブスクタイプなら月額もしくは年額での継続的な支払いが発生します。条件や目的を考慮した上で、事前にコストをシミュレーションしてから選ぶ必要があるでしょう。

他のシステムとの連携は可能か

健康管理システムの種類によっては、他の人事・採用・労務に関するシステムとの連携が可能な場合もあります。現状、社内で使用しているシステムと連携ができるかどうか、導入前に確認しておくとよいでしょう。連携ができれば、たとえば従業員の健康情報と勤怠情報を照合し、産業医師との面談に活かすなど、効率的なデータ活用が可能になるでしょう。

セキュリティ対策は十分か

システムでは従業員の大事な個人情報を管理しているため、セキュリティ対策も重要になります。関係者の関わり方によって柔軟に閲覧権限のレベルを設定できるシステムを採用していたり、2段階認証やIP制限といったセキュリティ強化が可能になっていたりするシステムを選ぶようにしてください。

社内で健康管理システムを提案する上で気をつけるべきこと

健康管理システムを導入する上では、社内稟議を避けて通ることはできません。社内の関係者にもしっかりとメリットを理解してもらえるよう、健康管理システムを導入するための提案のポイントをご紹介いたします。

まずは社内に提案する上で抑えておくべきステップを頭に入れておきましょう。

  1. 産業医と連携して業務課題を明確化する
  2. 1の業務課題の原因が伝わるよう情報を整理する
  3. システムの導入によって課題が解決できるストーリーを整理する
  4. 提案するシステムを選定した理由・強みなどを明確にする
  5. システム導入のコストと投資対効果を数字で明確に示す
  6. ステップ1〜5の順で資料をまとめる

提案の仕方や提案資料によって導入への承認を得られる率は大きく変わります。

健康管理システムは健康経営を大きく推進してくれる大切なもの。導入までの時間や労力を最小限にするためにも、いい社内提案を心がけましょう。

まとめ:健康管理システム導入は健康経営への近道に!

健康管理システムには、従業員の健康に関する情報を一元管理して担当者の負担を減らしたり、従業員の健康状況を見える化しやすくなることで、健康リスクの対策を打ちやすくしたりするなどの大きなメリットがあります。

健康管理システムの中でも、医療DX最大手エムスリーグループが提供する企業の健康経営推進を支援するクラウドシステム「ハピネスパートナーズ」がおすすめです。全従業員の健康診断・ストレスチェック・産業医面談などのデータをクラウド上で一元管理し、企業の健康課題や解消策・アクションプランを自動で分析・提案することができます。

ハピネスパートナーズの強み

  • 全拠点・全従業員の健康情報をクラウドで一元データ管理。管理部門のコスト・リソースを大幅に削減できます。
  • 独自の健康指標「EBHS(エビス)」システムを搭載。AIが組織の健康課題・改善アクションを自動で分析、提案します。
  • 特殊健診や新リスクアセスメントなどに対応し、豊富なカスタマイズも可能。
  • 東証プライム上場のエムスリーグループが提供する強固なセキュリティと充実したサポート体制で安心のデータ活用
  • エムスリーグループの豊富なサービスを連携・活用し、データ管理・分析にとどまらない本質的な健康経営を支援。
    ※サービス例) 健診予約代行・産業医派遣/紹介・健康経営コンサルティング・健康相談・オンライン診療サービス等
ハピネスパートナーズKV
健康管理クラウドサービス「ハピネスパートナーズ」

人事・総務担当者に過度の負担がかかる事態を避け、システムのアップデートによって対応できる健康管理システムの導入は、健康経営の実現に向かう近道ともなりますが、その種類はさまざまです。本記事を参考に自社に最適なシステムを選ぶようにしましょう。

<参考>

健康経営/産業保健

健康経営/産業保健コラムシリーズ

企業に義務付けられている産業保健体制の構築から 健康経営の考え方・推進法まで幅広い話題をご提供。 これを読むだけで今求められている施策・対応への理解が進みます。

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