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健康経営の投資効果はどのように検証する?施策評価について解説

公開日: 2024.8.27
更新日: 2026.2.19
健康経営の投資効果はどのように検証する?施策評価について解説

従業員の健康を守ることは企業にとって重要な課題です。従業員が病気になれば、欠勤や退職につながり生産性の低下を招くなど、企業にもたらす損失は小さくないからです。それゆえ、健康に向けた企業の取り組みの投資効果はしっかりと可視化することも大切になってきます。今回は、健康経営に投資する目的を整理しつつ、施策を評価し、投資効果を可視化するためのポイントについて解説します。

健康経営における投資とは?施策の内容や目的を紹介

健康経営において投資とは、従業員の健康保険加入や健康診断の実施のほか、健康促進のために予算を割いて適切な制度を立ち上げたり、整えたりすることを指します。その費用は、健康経営上の課題解決を目的としているのであれば「健康投資」に含まれるといえるでしょう。従業員が健康状態にあれば、労働生産性や企業イメージの向上、企業の医療費負担の削減などにつながります。

企業が実施する健康投資としては、従業員のセルフケアの促進や業務負担の軽減、快適に働くための職場環境整備などがあげられます。たとえば、メンタルヘルスを扱う研修や講習会を従業員向けに実施したり、業務ノルマや残業・休日出勤を削減するためのルールを立ち上げたりすることなどが考えられます。受動喫煙防止に向けた喫煙ルールの徹底や喫煙室の設置、オフィス内の照明や空調を整備することで従業員の健康を適切に保ったりすることも効果的だと考えられます。また、各施策の成果を従業員の満足度調査として測定することができる組織サーベイの活用も検討するとよいでしょう。

健康経営の投資で得られる具体的な効果の注目ポイントは?

健康への投資は、実際にはどのような効果となって具現化するのか、効果が現れやすい注目すべきポイントを紹介します。

従業員の健康状態

健康経営への投資は、従業員の心身の不調による疾病や休職者の減少につながります。そのため、健康投資の効果はアブセンティーズムやプレゼンティーズムに注目してみるとよいでしょう。アブセンティーズムとは欠勤や遅刻、早退、休職など、職場にいることができず、業務に就けない状態のこと。一方プレゼンティーズムは、出勤はしているものの、健康上の問題によって業務効率が落ちている状態を指します。アブセンティーズムとプレゼンティーズムは、どちらも企業の生産性評価の指標としても使われています。

組織全体のパフォーマンス

企業が健康経営に投資して、各従業員の健康状態が保てれば、組織全体の活性化にも期待できます。従業員のワークライフバランスが良好に保たれると、仕事に対する活力やモチベーションが向上し、勤務中のパフォーマンスや業務効率が上がるはずです。逆に長時間労働が常態化すると、勤務時間は長くてもパフォーマンスが落ち、生産性が低下してしまいます。

リクルート効率

働き方が多様化する現代においては、仕事とプライベートのバランスを重視する人も増えています。また、求職者だけでなく、その両親や家族からの要望などで、バランスを重視するパターンもあります。そのため、就職先を探す際には業務内容や待遇だけでなく、柔軟な働き方ができるかという点を重視する人も少なくありません。しっかりと健康投資が行われている企業は、従業員の健康を軽視しない働きやすい職場だと判断され、求職者が集まりやすくなり、さらには優秀な人材も獲得しやすくなる可能性があります。

医療費

適切な健康投資によって従業員の健康意識が高まれば、社内の疾病率が低下し、病院にかかる従業員の減少にもつながるはずです。さらに通院する従業員や治療を受ける従業員が減少すれば、企業が負担しなくてはならない医療費の削減も実現できます。

健康投資の効果を可視化する「健康投資管理会計ガイドライン」とは

経済産業省が2020年6月に策定した「健康投資管理会計ガイドライン」は、健康経営の活動によって得られる効果を検証するためのものです。経済産業省によるとこのガイドラインは、健康経営度調査等のこれまでの取り組みを踏襲しつつ、企業が従業員のために創意工夫し、健康経営をより継続的かつ効率的・効果的に実施するために必要な内部管理手法を示すとともに、取り組み状況について企業等が外部と対話する際の共通の考え方を提示するもの、とされています。

策定の目的は、健康経営やその効果の見える化を促し、国内企業の健康経営をさらに促進することにあります。また、企業が外部と健康経営の取り組み状況について意見交換などをする際に共通認識を形成する役割も担っています。

この健康投資管理会計ガイドラインは、すでに健康経営の取り組みをスタートしており、PDCAを回しながら健康経営の効果分析や評価方法を模索している企業に向けて策定されたものです。そのため、健康経営に関心はあるものの具体的な取り組みはスタートしていない……という企業においては活用が難しいと感じるかもしれませんが、自社で実施可能な取り組みをガイドラインから探し、適応範囲を少しずつ拡大していくことは、将来的な健康経営の推進に効果的であると考えられます。小さな施策を継続して広げていくことで、組織全体の健康経営に貢献できる取り組みとしていくことができるはずです。

まずはこうしたガイドラインを参考に、自社の健康経営の投資についての見える化を意識してみるとよいでしょう。

<参考URL>

健康経営/産業保健

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