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メンタルヘルスマネジメントとは? 取り組むメリットや方法を解説

2025.7.1
メンタルヘルスマネジメントとは

「メンタルヘルスマネジメントとは?」
「メンタルヘルスマネジメントに取り組む方法は?」

企業のメンタルヘルス対策を実施するにあたって、上記のような疑問をもつ人事労務担当者の方もいるでしょう。

メンタルヘルスマネジメントとは、従業員のメンタルヘルス(心の健康状態)を良好に保つために職場環境を整えることです。従業員のパフォーマンス向上やメンタルヘルス不調による休職の防止につながるため、企業が実施すべき取り組みといえます。

本記事ではメンタルヘルスマネジメントが求められる背景や取り組むメリット、取り組む方法を解説します。

メンタルヘルスマネジメントとは

メンタルヘルスマネジメントとは、企業や組織で働く人々の心の健康を保持するために、職場環境を整えて従業員の精神面をサポートすることです。

似た言葉にメンタルマネジメントがありますが、こちらは個人が自身の精神状態を良好に保ち、意欲や集中力を高めるための考え方を指します。

混同されがちですが、メンタルヘルスマネジメントは企業主体の支援施策であり、組織的な対応が求められる点が大きな違いです。

仕事のストレスや人間関係の悩みなど、働く人々にはさまざまな精神的負担がかかります。精神的なストレスや疲労を減らさなければ、メンタルヘルスが悪化するリスクが高まるでしょう。

そのため、企業は従業員がメンタルヘルス不調に陥らないようメンタルヘルスマネジメントに取り組むことが重要です。

メンタルヘルスマネジメントが求められる背景

メンタルヘルスマネジメントが求められる背景には、仕事のストレスが原因で精神障害になる労働者が年々増えていることが挙げられます。

厚生労働省の調査によると、令和5年度において仕事による強いストレスが原因で精神障害になり、労災(労働災害)と認定された件数は883件でした。労災件数は年々増加しており、令和元年度と比べて400件近く増えています。

令和5年度において仕事による強いストレスが原因で精神障害になり、労災(労働災害)と認定された件数
出典:「精神障害に関する事案の労災補償状況」(厚生労働省)

精神障害による労災を減らすには、従業員のメンタルヘルスケアに取り組む必要があります。このような背景から、メンタルヘルスマネジメントの必要性が高まっているのです。

メンタルヘルスマネジメントに取り組むメリット

メンタルヘルスマネジメントに取り組むメリットとして、以下が挙げられます。

  • 仕事の生産性が向上する
  • 休職や離職のリスクを減らせる
  • 従業員のセルフケアにつながる

それぞれのメリットを詳しく解説します。

仕事の生産性が向上する

企業がメンタルヘルスマネジメントに取り組むことで、従業員の生産性向上が期待できます。心の健康状態が良好な従業員は、自身の能力を最大限に発揮しやすくなるからです。

経済産業研究所の調査では、従業員の健康状態が良好な職場ほど仕事の生産性も高くなる傾向が確認されています(※)。

ストレスや不安を抱えずに集中して仕事に取り組めるため、作業効率が向上するでしょう。業務が効率的に進めば、組織全体のパフォーマンス向上にもつながります。

(※)「従業員のポジティブメンタルヘルスと生産性との関係」(独立行政法人経済産業研究所)

休職や離職のリスクを減らせる

メンタルヘルスマネジメントに取り組むことで、メンタルヘルス不調による従業員の休職や離職を防止できる場合があります。従業員の心の健康を管理することで、メンタルヘルス不調の早期発見につながるためです。

厚生労働省の調査によると、令和4年11月から令和5年10月までの1年間で、メンタルヘルス不調により連続1ヶ月以上休職した労働者がいた事業所の割合は10.4%でした。また、退職した労働者がいた事業所の割合は6.4%です(※)。

メンタルヘルスが悪化する前に配置転換や仕事量の調整など適切なサポートを行うことで、休職や退職のリスクを抑えられるでしょう。

従業員の休職や離職を減らせれば、人材流出による採用や再教育にかかるコストを削減できます。

(※)「令和5年「労働安全衛生調査(実態調査)」の概況」(厚生労働省)

従業員のセルフケアにつながる

企業がメンタルヘルスマネジメントに取り組むことにより、従業員が自身の心の健康を意識しやすくなります。

メンタルヘルスに関する情報提供や研修を実施すれば、従業員がストレスに対処する方法を身に付けられ、自身で心の健康を維持するセルフケアを行えるようになるでしょう。

結果的に従業員の自己管理能力を高められ、組織全体の活性化につながります。

メンタルヘルスマネジメントに取り組む方法

企業がメンタルヘルスマネジメントに取り組むには、以下の方法があります。

  • 研修を実施する
  • 相談窓口を設置する
  • ストレスチェック制度を活用する

それぞれの内容を解説します。

研修を実施する

従業員や管理職を対象としたメンタルヘルス研修を実施することで、組織全体のメンタルヘルスケアに対する意識を高められます。

従業員自身がストレスに気づき対処するセルフケアや、管理職が部下のメンタルヘルスの変化に気づき対応するラインケアのサポートができます。

外部研修やオンライン研修などを活用して、定期的に開催するとよいでしょう。

相談窓口を設置する

職場の悩みや自身のメンタルヘルス不調について、従業員が安心して相談できる窓口を設置することも取り組みとして挙げられます。

相談窓口に産業医や心理カウンセラーなどの専門家を配置して、専門的なサポートを受けられる環境を整えましょう。従業員のメンタルヘルス不調の防止や早期発見につながります。

ストレスチェック制度を活用する

メンタルヘルスマネジメントにおいてはストレスチェック制度の結果を積極的に活用することが大切です。

ストレスチェック制度は従業員数50人以上の事業所で実施が義務付けられていますが、集団分析に関しては努力義務とされています。

また、2025年5月8日に労働安全衛生法の改正案が可決されたことで、公布後3年以内に従業員数50人未満の事業所でもストレスチェックの実施が義務化されます(※)。

義務であるからとストレスチェックを形式的に行うだけでは意味がないため、結果を集計し職場環境に問題点はないかを分析することが重要です。

高ストレス者に産業医との面談を推奨する、高ストレス者の多い部署の環境を改善するなど、ストレスチェック制度を活用した取り組みを実施しましょう。

(※)「労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律案の概要」厚生労働省

メンタルヘルスマネジメント検定とは

効果的にメンタルヘルスマネジメントを行うには、組織内の知識レベルを高めることも重要です。従業員に知識を習得させるために、メンタルヘルスマネジメント検定の取得を促してもよいでしょう。

メンタルヘルスマネジメント検定とは、職場で必要なメンタルヘルスケアに関する知識や対処方法の習得を目的とした民間資格で、以下の3つに分かれます(※)。

種類対象者合格率
Ⅰ種人事労務担当者、経営幹部約20%
Ⅱ種管理職約60%
Ⅲ種一般社員約70%

資格取得を通じて、社内におけるメンタルヘルス対策の取り組み方や部下のメンタルヘルス不調を防止するための対策などが学べます。従業員のメンタルヘルスを考慮した職場環境づくりに活かせるでしょう。

そのため、メンタルヘルスマネジメントに取り組む際は、人事担当者や管理職が資格を取得するのが望ましいといえます。

(※)「試験について」(大阪商工会議所)

メンタルヘルスマネジメントにおける不調者対応

従業員にメンタルヘルス不調の兆候が見られた場合は、産業医や専門家と連携しながら以下のような対応を進める必要があります。

  • 業務量や勤務時間を調整して負担を軽減する
  • 休職制度を案内して治療に専念できる環境を整える
  • 周囲の理解を促して職場内の支援体制を強化する

メンタルヘルス不調者への適切な対応は、従業員の健康を守るだけでなく、健康経営の観点からも重要な取り組みです。健康経営とは、従業員の健康管理を経営的な視点で考えて、従業員の健康保持に向けた取り組みを指します。

従業員のメンタルヘルス不調を悪化させない環境を整えることで、積極的に健康経営に取り組む企業であると評価され、信頼性の向上につながるでしょう。

メンタルヘルスマネジメントを実施して従業員の健康を守ろう

メンタルヘルスマネジメントは、従業員のメンタルヘルスを健康に保持するための職場環境づくりをすることです。企業がメンタルヘルスマネジメントに取り組むことで、従業員のメンタルヘルス不調の防止や生産性向上につながります。

従業員のメンタルヘルスを保持するためには専門家への相談窓口を設置する、ストレスチェックを実施するなどの取り組みをおこなうとよいでしょう。

ストレスチェックを行う場合は、結果を分析して職場改善に活かすことが重要です。しかし、従業員数が多ければ診断結果の管理や分析などの業務が増え、企業の人事労務担当者に大きな負担がかかるでしょう。

人事労務担当者の業務を効率化するには、従業員の健康データをクラウド上で管理できる健康管理システムを利用するのがおすすめです。

健康管理システムのハピネスパートナーズなら、シンプルな操作性で従業員の健康状態を可視化できます。従業員一人ひとりの個人カルテを作成して、ストレスチェックの結果や面談記録を管理できるため、従業員のメンタルヘルスを管理しやすくなります。

人事労務担当者の負担を軽減できるため、ぜひご活用ください。

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