今さら聞けない!健康経営のキーワード解説:「健康診断」とは?

「健康診断」とは?
「健康診断」は、従業員の健康状態を把握し、疾病の予防や早期発見を目的として実施される企業にとって必須の健康管理施策です。
法令(労働安全衛生法)に基づく義務であると同時に、健康経営を実践するうえでの重要な基盤とも言える取り組みです。
毎年受けているものの、「なぜ必要なのか」「どんなメリットがあるのか」を深く考えたことがない、という方も多いのではないでしょうか。ここでは、改めて「健康診断」の基本と、健康経営との関係性を解説します。
健康診断の種類
一般健康診断(定期健康診断)
企業が1年に1回以上、従業員に実施することが法律で義務づけられています。
主な検査項目:
- 問診、既往歴の確認
- 身体計測(身長・体重・BMI・腹囲)
- 視力・聴力・血圧
- 尿検査、血液検査(脂質・肝機能・血糖・貧血など)
- 胸部X線検査、心電図
特定健康診査(特定健診)
主に40~74歳の被扶養者や国保加入者が対象。いわゆる「メタボ健診」とも呼ばれます。
雇入時健診・特殊健診
新しく従業員を雇用する際や、有害業務に従事する際に行う特別な健康診断です。
健康診断が注目される理由
1. 生活習慣病の早期発見
高血圧や糖尿病などの生活習慣病は、初期症状が出にくく、放置されがちです。
健康診断を定期的に実施することで、予兆を早期に発見し、重症化を防ぐことができます。
2. 従業員の健康リスクを可視化
会社全体の健診データを活用することで、部門ごとの健康課題や傾向を把握できます。
例えば「若手社員に肥満が多い」「管理職層に高血圧が多い」などの情報から、的確な健康施策の立案が可能になります。
3. 健康経営優良法人認定にも直結
経済産業省が認定する「健康経営優良法人」の認定基準では、健診実施率・再検査の受診率・保健指導のフォロー率などが評価項目に含まれています。
単に健診を行うだけでなく、その後のフォローまで含めて取り組むことが求められています。
健康診断を活かす企業側のポイント
健診を“受けさせる”だけで終わらせない
- 健診結果を「見て終わり」にせず、再検査や保健指導への導線設計を整えることが重要です。
- 保健師・産業医との連携や、健康相談窓口の設置などが効果的です。
健診データの活用と分析
- 「部門別の高リスク者数」や「経年での改善傾向」などを分析することで、施策の見直し・予防投資の根拠になります。
- 個人特定がされない形で、統計的に活用する仕組みづくりが必要です。
健診を福利厚生の一環として捉える
- オプション検査の充実(乳がん・子宮頸がん・前立腺がん等)
- 家族への健診費用補助や、配偶者への健診勧奨
- 健康診断=従業員を守る企業の姿勢として社内外にアピールも可能です。
健康経営における「健康診断」の意義
- プレゼンティーズム(不調を抱えながら働く状態)を事前に防ぐ
- 医療費の増大リスクを予防・抑制
- 健診結果と従業員の健康施策(禁煙・運動・食事など)を連動させることで、“見える化”から“改善”へ
まとめ
「健康診断」は義務として実施するだけでなく、企業の健康経営戦略を支える“起点”となるものです。
定期的な健診による早期発見、全体データの可視化と活用、再検査や保健指導までの流れを設計することで、従業員の健康を守るだけでなく、組織全体の生産性や持続可能性を高めることができます。
健診の受診率を上げる施策や、データ活用の見直しなど、今年から一歩踏み込んだ活用を始めてみませんか?










