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スムーズな健康経営には地域連携も重要!自治体のサポートの現状とは

公開日: 2024.5.14
更新日: 2026.2.19
スムーズな健康経営には地域連携も重要!自治体のサポートの現状とは

従業員などの健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する健康経営ですが、最近では「健康経営優良法人」の認定取得を自治体が支援したり、認定を受けた企業にインセンティブを与えたりするなど、地域が連携した取り組みも広がっています。今回は、企業の健康経営や健康づくりにおける自治体のサポートなどに見られる「健康経営の地域連携」に注目して解説します。企業からみた地域連携のメリットや課題はもちろん、サポートを実施している自治体側にとっての重要性も紹介しましょう。

企業の健康経営に自治体が連携する理由とは?

企業の健康経営の取り組みは、地域の自治体にとって大きな関心事でもあります。一見すると関係なく見えるかもしれませんが、現在進む超高齢化を踏まえて見てみましょう。

企業の従業員は国民健康保険の対象外ですが、定年退職後には従来の健康保険組合や協会けんぽから、住民票のある自治体の国民健康保険に移ることになります。退職後の健康状態は現役世代の頃の生活習慣によって大きく左右されることが多く、企業の健康経営により従業員が自身の健康や生活習慣に対する改善の意識が植え付けられているかどうかが、医療費の負担という面で自治体の財政状態に大きな影響を与えることになるわけです。

ただ、自治体として被保険者ではない企業の従業員に直接的なアプローチを行うことはできません。そこで、地域の企業と連携して健康経営をサポートすることで、地域住民の健康維持・増進を間接的に支援することを目指しているのです。

また、2015年の国民健康保険法改正により、保険者である自治体の医療費適正化計画に向けた取り組みを評価する指標が設定され、達成状況に応じて交付金を支給するという国民健康保険の「保険者努力支援制度」が創設されました。さらに2020年度からは、予防・健康づくりの取り組みに対しても、事業費として交付を行う制度に拡充されています。

このように、地域の自治体が企業の健康経営を支えることは、地域の活性化や地元企業の活躍によって税収が増えることにつながるだけでなく、さらに地域住民が健康づくりに取り組むことで医療費の削減や、保険者努力支援制度の事業費を受け取ることができるなど、多くのメリットがあるのです。

企業の健康経営支援で自治体施策も活性化⁉︎ 地域連携による自治体のメリット

近年、ウォーキングイベントやウォーキングマイレージ制度を導入する自治体が増えています。しかし、地域の景観がよいウォーキングコースをグループで歩くイベントや、ウォーキングした分だけ付与されるポイントを使用し、地域の特産品や商品などがもらえるマイレージ制度は、魅力的な健康企画ではあるもののなかなか活発化しないと悩む自治体も少なくありません。

そこで企業と連携し、これらの取り組みを健康経営の取り組みの一環として実施してもらうことで、企業からまとまった数の従業員の参加を見込むことができ、自治体の事業として活性化が期待できるようになります。一方で、中小企業にとっては、自前での企画実施は簡単ではないため、自治体の取り組みにそのまま乗っかるのは魅力的です。つまり、自治体が地域の企業と連携健康企画を行うことは、自治体にとって事業の活性化が望めるだけでなく、企業にとっても健康経営を推進できるメリットがあり、ウィンウィンの関係であるということもできるのです。

企業からみた自治体支援を受けることのメリットや課題とは?

先述のように、自治体の健康支援事業に企業が参加する形のほか、自治体が企業の健康経営に対して行う顕彰制度の導入も活発化しています。経済産業省が2018年に全国の47都道府県、792の市と23の特別区の合計862の自治体を対象に行った「健康経営や健康づくりに関する顕彰制度の実施状況の調査」では、71の自治体で75の顕彰制度が実施されていることがわかりました。顕彰制度を開始した理由としては、「地域住民の健康増進のため」が54制度、次いで「中小企業等の生産性向上・活力増進のため」(29制度)、「国民健康保険等、医療費負担の将来的な低減のため」(24制度)、「中小企業等の人材確保に寄与するため」(18制度)が挙げられ、近年の地方自治体による健康経営の普及促進に向けた取り組みへの注力度がうかがえます。

顕彰制度を受けることによる企業のメリットは自治体によって異なりますが、たとえば、ハローワークの求人票に制度の認定企業であることを記載することができる、地域が主催する就職面接会などの参加企業選定で優遇される、金融機関の借入金優遇制度を利用できる、地域自治体がホームページなどを通じて認定事業の優れた取り組みを紹介することで健康経営優良企業として広くPRできるといったことが挙げられます。

ただ、金融機関が提供する金利優遇などのインセンティブは、低金利の経済状況によって支援策の数が減少するなど難しい状況にあったり、都道府県と市・特別区で顕彰制度が類似しているため企業から見たインセンティブや支援策の違いがわかりにくく、一部の都道府県や市では顕彰制度の統合を検討する動きがあるなど、難しい問題にも直面しているのが現実です。ですが近年では、公共調達加点評価や自治体による融資等での優遇に関する支援策の数は増加傾向にあり、ビジネス上の観点からも企業が顕彰制度に取り組む意義は大きいと考える企業も増えています。

企業と自治体の健康領域における連携は、双方にとって大きなメリットとなるポテンシャルを秘めています。自社地域の自治体の取り組みについて、まずはしっかりと調べながら、上手に活用してく方法を模索してみるとよいでしょう。

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