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企業の新ステータス“健康経営優良法人” そのメリットや認定基準は?

2024.2.15
企業の新ステータス“健康経営優良法人” そのメリットや認定基準は?

2016年度にスタートした健康経営優良法人認定制度。2023年度は大規模法人部門2676法人、中小企業法人部門14012法人が認定され、年々その規模を拡大していますが、なぜ今、多くの企業が健康経営優良法人を目指すのでしょうか。今回は、健康経営優良法人認定制度について、認定基準やメリットなどを紹介します。

健康経営法人認定制度とは? なぜ今注目を集めるのか

健康経営優良法人は、特に優良な健康経営を実践している大企業、および中小企業に与えられる称号です。元々は、東京証券取引所に上場している大企業の中から優良なものを選ぶ「健康経営銘柄」のみでしたが、未上場企業であっても優れた活動をしている企業が多数あることから、対象範囲を広げるべく2016年度から健康経営優良法人の中小規模法人部門もスタートしました。

そもそも健康経営とは、企業が従業員の健康に配慮することで経営面においても大きな成果が期待できるという考えから、従業員の健康管理を経営的な視点から考え、戦略的に実施することです。健康経営優良法人認定制度はそうした企業の取り組みを促進するため、健康経営に取り組む優良法人を可視化し、従業員や求職者、関係企業や金融機関などのステークホルダーから社会的に評価を受けることができる環境整備を目指したもので、経済産業省により始まった取り組みです。

健康経営優良法人認定制度では、大規模法人・医療法人を対象とした「大規模法人部門」と、中小規模法人・医療法人を対象とした「中小規模法人」に分けられ、それぞれで健康経営優良法人を選定します。なかでも特に優良な健康経営を実践している上位法人に対しては「ホワイト500」(大規模法人部門)、「ブライト500」(中小規模法人部門)という特別称号も与えられます。

人口減少にともない労働力人口も減少を続ける今、企業の人手不足はこれからも加速していくことが予想されています。人材確保が企業の喫緊の課題となるなか、健康経営優良法人の認定取得や「ホワイト500」「ブライト500」の取得は、従業員の健康を大切にする企業の姿勢を広く社会にアピールするきっかけとなり、ワークライフバランスを重視する求職者が集まりやすくなる要因にもなります。この「人材の確保がしやすくなる」という点は、企業からの注目が集まっている大きな理由のひとつと言えます。

健康経営優良法人認定で得られるメリット

先述した「人材の確保に有利」という以外にも、健康経営優良法人に認定されることで享受できるメリットは少なくありません。

企業イメージの向上

健康経営優良法人に認定された企業は、経済産業省のホームページに社名が掲載されます。また、認定の証として付与されるロゴマークの露出を通して、顧客や取引先などに対する広報活動に広く利用することも可能です。自社の健康経営企業としてのイメージアップをはかることができます。

自治体や金融機関などのインセンティブ

企業経営の運転資金について融資を受ける際、健康経営優良法人には貸付利率の引き下げや特別利率での貸付、補償料の減額・免除といったさまざまなインセンティブがあります。インセンティブを付与する機関は日本政策投資銀行(DBJ)を皮切りに年々増加傾向にあり、事業拡大に有利に活用することができます。

生産性の向上

心身ともに健康で気力に満ちている従業員と、体調が悪く心が不安定な従業員では、前者のほうが仕事に集中できることは明らかです。従業員ひとりひとりのパフォーマンスが向上し、生産性もアップすれば業績の向上にもつながり、結果として従業員の長期定着も期待できます。

保険料の割引

保険会社によって異なるものの、健康経営優良法人に向けた「健康経営保険料率」や「健康経営割引プラン」を用意し、保険料を割り引く保険会社も存在します。

認定を目指すために……健康経営優良法人の要件と有効施策

健康経営優良法人の認定を受けるには、大規模法人部門、中小規模法人部門それぞれの認定要件を満たす必要があり、どちらも基本は「経営理念」「組織体制」「制度・施策実行」「評価・改善」「法令順守・リスクマネジメント(自主申告)」の5項目です。その下に複数の小項目が存在します。

大規模法人部門はまず健康経営度調査票に回答し、事務局へ提出する必要がありますが、中小規模法人部門においてはその必要はありません。中小企業が申請する場合は、加入している協会けんぽ、健康保険組合連合会、国保組合などが実施している健康宣言事業に参加し、認定要件に該当する具体的な取り組み内容を申請書にまとめて事務局に提出する形となります。

認定に向けては健康経営を推進するチームを設置し、従業員の意識を高めるセミナーやイベントの実施、健康診断やストレスチェックの実施、福利厚生の充実などの施策が有効だと考えられます。

健康経営優良法人に認定されることは、企業はもちろん、施策による恩恵を享受できる従業員にもメリットがります。大規模法人では2023年度時点で約3割を超える企業が申請しており、今後は取得が一般化していく見込みです。かかる時間や費用などのコストは発生するものの、投資する価値は十分にあると言えるでしょう。

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