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補助金制度も利用可能?企業の受動喫煙防止対策はどう進めるべきか

2024.4.16
補助金制度も利用可能?企業の受動喫煙防止対策はどう進めるべきか

喫煙による健康への影響が問題視され、望まない受動喫煙を防ごうという動きが世界的に広がるなか、日本においてもオフィスでの受動喫煙防止対策を強化する企業が増えています。さらに法改正の効果もあって、職場の禁煙・分煙対策は急速に進んでいるといえるでしょう。今回は、企業における喫煙対策の背景や対策の現状について解説します。

法的責任もある? 企業における受動喫煙対策の必要性

企業に求められる喫煙対策が厳しくなった背景には、受動喫煙による健康被害の問題意識が社会に拡大し、それに伴って職場でも禁煙や分煙を強化する動きが広まっている点が挙げられます。受動喫煙とは、喫煙者のたばこの火から出る副流煙を周囲の人が吸い込んでしまうこと。副流煙はたばこを吸った際の主流煙よりも毒性が高く、ニコチンは主流煙の2.8倍、タールは3.4倍、一酸化炭素は4.7倍にもなります。

日本では国内の事業者に対する規制として、健康増進法と職業安定法施行規則が改正され、企業や従業員はより厳しく職場の喫煙問題に取り組む必要に迫られています。経営者や企業担当者は、まずこれらの改正ポイントをしっかりと把握し、義務となっている項目への適切な対応が求められます。

健康増進法とは?

2020年4月1日に法改正され、「屋内での喫煙は原則禁止」「20歳未満は喫煙エリアへ立ち入り禁止」「屋内での喫煙には喫煙室を設置」「喫煙室の標識掲示義務」がルール化されました。これに加え健康増進法では、たとえば病院や学校など子供や患者に配慮が必要な施設では敷地内での喫煙が禁止されているなど、施設ごとに守らなくてはならないルールが異なります。複数の施設を有している企業は、自社の施設がどのカテゴリーに当てはまるかを確認しておく必要があるでしょう。

また、喫煙室や屋外喫煙所についても密閉性や空気環境の目安など設備の規定が細かく定められているため、設置に際しては注意が必要です。

職業安定法施行規則とは?

2020年4月から「受動喫煙に対する企業としての対策を募集時・採用時に明示する」ことが義務化されました。これは、求人募集をする際に「屋内禁煙」「屋外喫煙可」「屋内原則禁煙(喫煙室あり)」などを提示しなくてはならないというもので、業務を行う場所が複数ある場合には、場所ごとに明記しなければなりません。受動喫煙の対策を行う際には、自社の施設に関連する情報をしっかり整理しておく必要があるでしょう。

企業に求められる受動喫煙対策の具体例

では、企業は受動喫煙対策として、どのような施策を進めていけばよいのでしょうか。具体的な施策例を紹介します。

喫煙室の設置

喫煙室の設置は、喫煙によって粉じん濃度が増加しない、換気の気流が0.2m以上、などの基準を満たす必要があります。設置できる喫煙室のタイプは施設の性質によって区分されているので注意しましょう。また、喫煙室を設置する場合は、どのタイプの喫煙室なのかがわかる標識を提示する必要もあります。外国語表記や喫煙の定義などを含めて16種類のフォーマットがあり、厚生労働省のサイトから印刷用データをダウンロードすることが可能です。さらに、施設の区分や喫煙室のタイプにかかわらず、20歳未満の人は喫煙エリアに入ることができません。たとえ従業員でも、20歳未満であれば立ち入ることができないことに注意しておきましょう。

従業員への受動喫煙防止に関する説明

従業員への受動喫煙防止に関する説明は義務ではないものの、対策整備の一環としては重要だといえます。定期的に社内で勉強会を開いたり、喫煙者の従業員に対して禁煙教室を開いたり、産業医による禁煙相談を実施したりしながら、受動喫煙による健康被害のリスクも併せて説明しましょう。

補助金も?企業の受動喫煙防止対策に関する支援事業

申請書

受動喫煙防止対策を実施する際には、補助金など国からの支援を受けられる場合があります。

受動喫煙防止対策助成金

中小企業事業者を対象にした受動喫煙防止設備を整備するための助成金で、喫煙室を設置するための設備費、工事費、備品などの経費の助成を受けることができます。飲食店の場合は経費の2分の1、それ以外の事業者は3分の2で、上限額はいずれも100万円となっています。助成金をもらうには、所轄の都道府県労働局長へ「受動喫煙防止対策助成金交付申請書」の提出が必要です。また、各年度で申請受付期間があるので注意が必要です。

受動喫煙防止対策に係る相談支援

厚生労働省と提携している一般社団法人日本労働安全衛生コンサルタント会が窓口となり、職場の受動喫煙防止対策に関して労働衛生コンサルタントなどのサポートを個別に受けられる制度です。どの設備を導入するべきかといったハード面、受動喫煙防止対策の意義をどのように経営層に伝えるべきかといったソフト面の両方について相談、助言を無料で受けることができます。電話相談、説明会への講師派遣、専門家の派遣など、複数の方法を選ぶことができます。

受動喫煙防止のために義務化された項目に違反すると、行政からの指導や罰則などを受けるリスクもあります。また、細かなルールも多いので、必要に応じて産業医や産業保健スタッフのサポートも受けながら、具体的な施策を検討してください。

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