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健康診断の基礎がよくわかる!種類や内容、対象者や検査項目を解説

2024.2.8
健康診断の基礎がよくわかる!種類や内容、対象者や検査項目を解説

健康経営に限らず産業保健の基本となる健康診断の実施。従業員の健康を確保するうえではなくてはならないものであり、企業は従業員の雇用形態や勤務時間などに合わせて適切に健康診断を実施する必要があります。今回は、健康診断の種類や検査項目の内容など、ベーシックな情報を紹介します。自社で実施が必要となる健康診断について、あらためて確認していきましょう。

「一般」と「特殊」の2種類がある健康診断。それぞれ対象となるのはどんな人?

悩む様々な職業の人々

健康診断には大きく分けて「一般健康診断」と「特殊健康診断」の2種類が存在します。

一般健康診断

職種など仕事の種類や勤務時間に関係なく、全職種に対して実施される健康診断で、年に1回の実施が義務付けられています。一般健康診断の中には、「雇入時の健康診断」や1年以内ごとに1回実施する「定期健康診断」が代表的ですが、他にも海外に6カ月以上派遣する労働者を対象とした健診や、給食従業員の検便などが含まれます。

特殊健康診断

労働安全衛生法第66条第2項・第3項によって定期的な実施が義務付けられた、有害業務に従事する労働者が受ける健康診断です。従事する業務によって、実施期間や健康診断の内容が異なっており、診断の結果によっては就業場所の変更や配置転換、労働時間の短縮などの措置を講じなければいけないケースや、作業環境の測定や設備の設置・改善などの措置が求められる場合もあります。特殊健康診断を実施していないと労働基準監督署から厳しく指導を受ける可能性があるので、毎年のルーチンワークとして処理するのではなく、職場環境の変化に合わせて実施する健康診断を見直すようにしましょう。また2023年度から2024年度にかけて実施方法や対象などが段階的に改正されていますので、対象者を含みそうな企業の方は改めてチェックすると良いでしょう。

一般健康診断の「雇入時の健康診断」と「定期健康診断」の内容

ここでは、多くの従業員にとって受診が必要となる一般健康診断の「雇入時の健康診断」と「定期健康診断」について詳しく紹介します。

雇入時の健康診断

従業員の雇い入れ直前、または直後に実施する健康診断です。原則的に雇入時健康診断を省略することはできませんが、本人が入社前の3カ月以内に医師による健康診断を受けていて、その結果を会社に提出したときは雇入時の健康診断を省略することもできます。ただし、提出された診断書は必須となる健診項目をカバーしていなくてはならないので、チェック時には注意する必要があるでしょう。

定期健康診断

1年以内ごとに1回、定期に実施することが法的に定められています。原則として定期健康診断の間隔を1年以上空けることはできません。そのため、企業が定期健康診断の実施シーズンを変更する際には十分な注意が必要となります。また、従業員は労働安全衛生法第66条1項にて「事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による健康診断を行わなければならない。」と定められていますので、受診は義務となります。ただし、罰則は企業に科されますので、健康診断の受診を職務上の命令として、受診拒否する社員に対しては、懲戒処分の規則を設けるなど、工夫が必要になります。定期健康診断の検査は、下記の11項目になります。

  • 既往歴及び業務歴の調査
  • 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
  • 身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
  • 胸部エックス線検査
  • 血圧の測定
  • 貧血検査(血色素量及び赤血球数)
  • 肝機能検査(GOT、GPT、γ―GTP)
  • 血中脂質検査(LDLコレステロール,HDLコレステロール、血清トリグリセライド)
  • 血糖検査
  • 尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無の検査)
  • 心電図

基本的には、「雇入時の健康診断」も上記の11項目が検査の内容になります。雇入時の健康診断は検査項目を省略することができず、11項目すべてを実施する必要がある一方、定期健康診断は医師が必要でないと認める場合には、身長や腹囲、胸部X線検査、喀痰検査、貧血検査、肝機能検査、血糖検査、心電図検査などを省略することができます。

さらに、定期健康診断については、常時使用する労働者が50人以上の事業所の場合は労基署へ診断結果を報告する義務がありますが、雇入れ時の健康診断については労基署への結果報告の義務がないなど、違いもあるので注意が必要です。

役員は?従業員の家族は?健康診断の対象となる範囲

企業の役員も従業員ですが、健康診断については義務となる役員とならない役員に分けられます。常務取締役など、労働者性のある役員の場合は健康診断の実施対象となる一方、代表取締役社長は事業主となるため健康診断の実施義務はなく、労働者性の有無が実施義務の判断基準となります。しかし、労働者性のない役員であっても健康管理は必要です。従業員同様、健康に支障があれば経営に悪影響が出ることも考えられるでしょう。法律上義務がなくとも、役員にも健康診断を実施できる体制を整えるのが、健康経営の視点では理想的だと言えるかもしれません。

また、企業が健康配慮義務を負っているのは従業員のみであり、その家族については責任をもつ必要はないため、従業員の家族や配偶者は健康診断実施の対象外として問題ありません。

健康診断は、実施の義務に加え「保管義務」や「報告義務」もあります。検査結果の個人表が作成されてから5年間は保管をしなくてはなりません。加えて、従業員数50人以上の企業は、所轄の労働基準監督署へ健康診断結果を報告しなくてはならないので、健康診断実施と合わせて認識しておくことが大切です。

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