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健康経営の推進に重要なコラボヘルスとは?データヘルスと併せて解説

公開日: 2024.4.2
更新日: 2026.2.19
健康経営の推進に重要なコラボヘルスとは?データヘルスと併せて解説

コラボヘルスとは、健康保険組合等の保険者と企業が連携しながら従業員の健康づくりを推進することです。保険者と企業それぞれが役割を果たしながら、健康経営とデータヘルスによる相乗効果を起こすことが推進のカギと考えられるコラボヘルスの実現には、企業側の対応も重要です。今回は、企業がコラボヘルスを推進するためのフローやポイントについて解説します。「コラボヘルス」や「データヘルス」の定義や、が注目される背景についても紹介していきます。

「コラボヘルス」とは? 「データヘルス」との関係は?

医療とネットワーク

従業員の健康維持や促進は、企業側の努力だけでなく健康保険組合等の保険者も連携しながら健康増進に向けて取り組むことが重要であり、それがひいては労働災害の防止や生産性の向上につながっていきます。その一つ方法が「コラボヘルス」です。「コラボヘルス」とは、健康保険組合と企業が連携することによって保険加入者である従業員の健康づくりを支援することを指し、厚生労働省からも実践を推奨されています。

コラボヘルスで重要なのは、健康保険組合と企業の役割分担です。双方が同じ目的を共有し、健康保険組合による保健事業の実施と、企業による職場環境の整備が両輪で機能することで効果を発揮できます。

こうしたコラボヘルスの推進において、厚生労働省は健康保険組合に対して「データヘルス」を取り入れることを推奨しています。これは、健康保険組合の加入者の健康データを分析することで、パーソナライズ化された予防対策や保健指導を効果的に実施するというものです。健康診断のデータと、企業の産業保健施策では得られない診療報酬明細書のデータを組み合わせることで、分析結果に基づいた保健事業に取り組みやすくなります。

企業がコラボヘルスを推進するためのフローを解説

では、企業がコラボヘルスを推進していくためには、どんなステップで進めていけばよいでしょうか。具体的に見ていきましょう。

コラボヘルスの推進体制を整備する

まずは課題を整理したうえで、企業内でコラボヘルスの推進体制を整備します。経営陣、人事部・総務部、健康管理室、健康保険組合、労働組合などを中心に、組織横断的に構成しましょう。この際、意思決定を円滑にするため、社長や役員など経営者直轄の体制を構築することも重要です。また、産業医や保健師などの医療専門職が関与できる体制にすると、専門的なノウハウを活かした施策の実施が可能になります。議論の場として、週次または月次会議を開催して意見交換する場を定期的に設定するなど、運営を進めやすい体制を整えていくことも大切です。

データを活用して従業員の健康状態を把握&「健康白書」で可視化

コラボヘルスで欠かせないのが「データヘルス」の利用です。各従業員について、企業が保有する「病欠日数」「残業時間」「ストレスチェック結果」などのデータと、健康保険組合が保有する「健康診断結果」「医療費」といったデータなど、それぞれ保有する従業員の健康に関するデータを組み合わせることで、より詳細に状況を分析することが可能になります。

健康に関するデータは企業と健康保険組合で情報共有しやすいよう、グラフや図表で可視化してデータを整理・集計・分析し、「健康白書」としてまとめるとよいでしょう。男女比やエリア別分析、職種間で比較することで、どのような健康課題があるかを把握しやすくなります。課題のある対象群に向けた施策実施のほか、従業員が自分自身で改善できるよう、生活習慣を自己管理できるツールの提供や、パーソナライズ化された情報提供も可能になります。

目標・計画の立案&施策実施

データから把握した課題を踏まえ、コラボヘルスにおける目標・計画を立案します。この際、企業と健康保険組合で共通の指標を設定することに注意が必要です。たとえば「健診の受診率」「健康プログラムの参加率」などは共通で関心の高い指標だと考えられますが、その先には、企業にとっては「生産性向上」、健康保険組合にとっては「医療費」と、それぞれ関心度合いが異なる目的が存在するため、両者でそれぞれの立場を尊重した目標設定が重要です。施策の実施に際しては従業員の混乱を招かないよう、企業と健康保険組合、双方の明確な役割分担も重要になります。

コラボヘルスの推進に向けて注意すべきポイントは?

打ち合わせをするビジネスパーソン

コラボヘルスを推進するにあたっては、その性格上、いくつか注意すべきポイントも存在します。

企業と健康保険組合では目標に相違がある点を理解する

先述の通り、コラボヘルスを実施するうえで企業と健康保険組合はそれぞれ違う目標があるという点は、常に理解しておく必要があります。コラボヘルスを通じて、企業は生産性や競争力の向上を目標としている一方、健康保険組合は保健事業のスムーズな運営や医療費負担の軽減が目標となります。お互いの立場を尊重しながら、協力し合える体制づくりがコラボヘルス成功のカギを握っているといえるでしょう。

健診結果は「要配慮個人情報」であることに注意

従業員の健康診断結果は「要配慮個人情報」であり、取り扱いには注意が必要です。適切な取り扱いが行われなければ、プライバシー権の侵害として民法上の責任が問われる事態も起こり得ます。これらのリスクを回避するためには、たとえば健康診断の結果を第三者に提供する場合は必ず本人の同意を得るなど、法律に基づいた手続きを踏むことが大切です。ただし、あらかじめ個人データを「共同利用する」と覚書などで通知している場合、共同利用者は第三者に該当しないため、覚書等を活用することも考慮しておくとよいでしょう。

コラボヘルスの効果的な推進には、事業主と健康保険組合との積極的な連携が重要です。公的なガイドラインなども参照しつつ、それぞれの連携ポイントや注意点を押さえながら取り組んでいきましょう。

<参考URL>

健康経営/産業保健

健康経営/産業保健コラムシリーズ

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