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パフォーマンスにも影響?企業で歯科の保健指導を取り入れるメリット

公開日: 2024.2.13
更新日: 2026.2.19
パフォーマンスにも影響? 企業で歯科の保健指導を取り入れるメリット

健康経営を進める上で、メンタルヘルス対策や生活習慣病への意識は高い一方、歯科領域に力を入れている企業はまだまだ少ないかもしれません。しかし、2022年に発表された政府の経済財政運営の指針「骨太の方針」には、全国民に毎年歯科健診を義務付ける「国民皆歯科健診」の導入を検討する旨が記載されるなど、歯の健康についてあらためて注目が高まっています。今回は、企業が取り組むべき歯科の保健指導の重要性について、その理由やメリットを解説します。

歯周病に要注意! 従業員の「口の健康」の重要性

口内の健康状態は体全体の健康にも大きな影響を与え、結果的に仕事のパフォーマンスにも影響する重要なもの。口腔内の病気として代表的な虫歯(う蝕)はもちろん、厚生労働省の「歯科口腔保健に関する最近の動向」によれば、成人の実に約7割がかかっているといわれる歯周病が、糖尿病や心疾患、認知症などのリスクを高めるとも言われています。

歯周病とはPG菌などに代表される歯周病菌による細菌感染が原因で起こる感染症で、「沈黙の病気」とも呼ばれおり、進行に気づきにくい病気です。早期発見できれば簡単な治療で済みますが、歯肉の腫れ、歯がぐらぐらする、噛むと痛むなどの症状が出てからでは治療が大変になります。さらに、歯周病は生活習慣病の代表例である糖尿病との深い関係が指摘されています。糖尿病になると、体の免疫機能が低下して細菌に感染しやすくなり、歯周組織の炎症が進んで歯周病が悪化してしまうというわけです。そのため、歯周病は糖尿病の合併症のひとつとしても認識されています。

歯周病は他にも、日本人の死因第2位である心疾患や、第3位である脳卒中といった「循環器病」とも深い関係があるとも言われています。最近では、リモートワークの影響で間食が増えることで歯周病が悪化するケースも懸念されており、従業員の口の健康対策は健康経営企業の喫緊の課題とも言えます。

従業員に対する歯科の保健指導を実施するメリットは?

歯科による健康対策の重要性がわかっても、従業員ひとりひとりが歯科の保健指導を受けるよう啓蒙するのは難しいもの。そこで最近では、定期健康診断のように従業員全員に指定の歯科医院で受診してもらったり、歯科医師や歯科衛生士が企業を訪問して健診と保健指導を行ったりする、企業向け歯科検診を導入するケースも増えています。このような従業員の歯科保健指導によるメリットとしては、下記のようなことが考えられます。

痛みや、慢性疾患による集中力の低下防止

仕事のパフォーマンスに支障をきたす疾患を防ぐことで、生産性低下も防ぐことができます。

歯科治療のための欠勤・遅刻・早退の防止

治療に時間を取られることも企業の生産性に大きく影響するため、その軽減効果があります。

口臭によるコミュニケーションの低下対策

エチケットの側面も強い口臭は、社内の人間関係に悪影響を及す一因にもなりかねません。口臭対策をはかることがきれば、コミュニケーションが取りやすくなり、業務も円滑になることが考えられます。

健康保険組合の負担が軽減される

歯科領域での疾患が減れば、企業の保険料の負担も軽減することができます。

歯科による保健指導を企業として推進するためには?

通常の企業の場合、歯科検診の法令上の実施義務はないため、導入に向けてハードルを感じる企業もあるかもしれません。たとえば就業規則等に定めを設けるか、その他にも以下のような工夫を検討する必要があります。

口腔ケアのセミナーを実施

歯科医、歯科衛生士などによる口腔ケアセミナーを企画し、従業員同士が楽しみながら学べる機会を提供します。プロの視点から気づきを与え、口の健康に関して興味がわきやすい環境をつくります。

掲示物やメール等での定期的な啓蒙活動

少しでも歯や口腔ケアへの意識を持ってもらい、ひとりひとりに口の健康への意識を刷り込んでいきます。

企業の福利厚生に採用

歯科医院での定期健診や保健指導、歯石除去などのクリーニング費用を一部負担することで、口の病気の予防に役立てます。

オンライン健診の活用

企業向け歯科検診において、対面とオンラインを組み合わせているケースもあります。歯周病の有無や虫歯の進行度合いを断定したり、治療方法を提示したりといった「診断」はできませんが、対面での歯科検診の結果から個別のアドバイスや指導が必要な従業員をピックアップし、オンラインツールを使って1人につき10分程度、時間を指定してその人に合ったブラッシング指導を行い、口の健康意識の醸成につなげます。

体の入り口である「口の健康」は、さまざまな疾患の原因にもなる重要な課題です。健全な健康経営を目指すためには、歯科領域の保健指導の導入を検討することは極めて大切だといえるでしょう。

<参考URL>

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